20代後半の親戚の男の子。
とても優しい子で、弟のようにかわいい存在でした。
大学卒業後は非正規の地方公務員として真面目に働いていました。
非正規ということは、正規職員と同じ労働内容なのに時給制。
しかも、ボーナスもない。
今でこそ、同一労働同一賃金の方向へ進み始めたけれど、
まだまだ生活は不安定でした。
安定した正社員としての仕事を見つけるために、
彼はずっと就職活動をしながら、頑張っていました。
そんな彼が、数年前、無事に新しい職を見つけて
正社員になれたという話を聞きました。
話を聞く限り、とても良い会社のようだし、
自分のことのように私もうれしかった。
都市部の支店へ配属され、営業職を頑張っていたそうです。
でも最近、実家に戻って来たと母から聞き、不思議に思っていました。
よくよく事情を聞いてみると、
実は、その会社はブラック企業で、上司からの罵声・叱責はもとより、長時間労働もあたりまえ。
真面目で、責任感が強く、温厚で、頑張り屋の彼は、
ずっと耐えていたのだけれど、
とうとうメンタルをやられてしまい、追い詰められてしまった。
自殺寸前だったそうです・・・。
いち早く気づいた彼の両親の機転もあり、
限界ギリギリのところで辞めさせて帰って来ることができたそうです。
死んでしまう前に、逃げてくれて本当によかった。
生きる手段なんていくらでもあるのだから。
そんな低レベルな、クソ企業、クソ上司のために
絶対に尊い命を無駄にしてはいけないのだから!!
死んでしまったら、元も子もないのだから!!
生きていてくれてありがとう、
ただただ、それだけです。